金利上昇への対応 vol.2

2025.09.15 コラム

前回は一般的な金利上昇による対応方法をお伝えしましたが
今回は、vol.2として様々な角度から金利上昇に関する対応方法をお伝え致します。

1、申告上の収入減少による還付
支払金利が増えれば確定申告上の経費も増えて、納税額減少に繋がります。
簡易的な計算ですが、年間支払金利が5万円UPした場合で税率30%の方だと1.5万円は
納税が減る(もしくは還付が増える)事になりますので、金利上昇があったとして
その分運営費が増えているので、税負担は減るということになります。

2,家賃上昇によるカバー
現在、インフレ傾向で全てのモノの値段が上がっており、家賃も例外ではありません。
更新時や新規募集時に入居者に家賃上げの交渉をして、金利分をカバーできる可能性があります。
ただし、家賃交渉はすべての物件でできる訳ではなく、入居者に対しても根拠の提示などが
必要になります。

3.売却
金利上昇局面では既にインフレになっているので、購入時よりもモノの価値が上がり
価格の下げ止まりや状況により購入時よりも高く売却できる場合があります。
保有5年超であれば、売却時に利益が出たとしても20.315%の分離課税となり
売却による利益確定をすることも可能です。
ただし、保有中に経費計上した減価償却部分は取得費から差し引く必要がありますので
あまりローンが減っていないタイミングで売却をしてしまうと、実際に手残りがないのに
納税でマイナスになってしまう場合がありますので、専門家などに相談し慎重に試算する
必要があります。

4,資産ポートフォリオ全体で考える
直近のコンサルティングで余剰資金があるので繰り上げすべきが
どうか?というご相談を受けました。
このお客様の場合は返済額変更後に金利上昇があった為、返済額自体に変更はない
ものの、元金の減りが遅くなることを懸念されておりました。
当社としては
A,借り換えた場合の返済額軽減額の提示
B,他の金融資産の想定利回りとの比較
C,繰り上げ返済予算内で現金購入できる不動産の利回り

上記を比較した資料をお客様に説明し、お客様はCをご選択されました。
限られた予算を最大限活かすことを考えたときに一番コスパが良かった為です。
繰り上げをすれば金利負担は減り、物件価値に対する借入比率が下がり
投資の健全性は高まりますが、元々かなりの低金利であったため
思った程の効果がないことや、次の見直し時に保有15年を迎えるので
その前後で売却を想定していた為、繰り上げよりも積極投資で
資産を増やすことをご選択されました。

全ての人にこれが当てはまる訳ではなく、お客様の考え、年齢、資産背景により異なりますが
前提として、金利が上がって負担が増えたとしても、保有資産全体が上昇していれば、
大きな問題になることはないように思います。

当社ではお客様個々の状況に最も適切な不動産運用をご提案致します。

福太郎 当社キャラクター福太郎

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